海外で「Simフリーの自前携帯+海外用のプリペイドSimカード」を使ってみる
2016/06/04
既存携帯のほかにもう一台別のSimフリー端末と、海外用プリペイドSimカードを準備する必要がある
携帯電話を利用するためには、「携帯端末」(電話機の本体)と、契約者の情報を読み込んだ「Simカード」(電話機に差し込むチップ)のふたつが必要です、日本で携帯キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク等)を通じて携帯電話を購入する際には、このふたつをセットで購入していることになります。
また、この携帯端末には、各キャリアが自社の契約者が他社に流出することを防止するために「Simロック」がかけられており、契約したキャリア以外のSimカードを携帯電話を利用することができませんでしたが、2015年5月に、総務省がSimロック解除サービスの提供を各キャリアに義務化したことで、Simフリーへの対応が進んできています。
海外での携帯利用に際して、「Simフリーの自前携帯+海外用のプリペイドSimの購入」の組み合わせで考えている方は、メリットとして、携帯レンタルや国際ローミングでの利用とくらべて通信料が安くなる一方、デメリットとして、以下のような点を考慮しておく必要があります。
- 海外用Simカードを入れている間は、海外用の新しい携帯番号になってしまうので、この番号を関係者に周知しておく必要がある
- 海外用Simカードを入れている間は、日本用の携帯番号にかかってくる電話を受信することができない
海外出張する方で、現在の日本の携帯番号を、完全に新しい番号に切り替える方は少ないでしょうから、現実的な対応としては、既存の携帯のほかにもう一台、安めのSimフリー携帯端末と海外用プリペイドSimを準備することになると思います(つまり、海外用の携帯電話をもう一台準備する、ということですね)。
Simフリーの携帯端末を入手する
Simフリー携帯を入手するには、ふたつの方法があり、①ひとつは、現在、使用している携帯機種のSimロックを外してSimフリー化する、②もうひとつは、新たにSimフリーの携帯機種を購入する、ことになります。
なお、大前提として、端末が国際ローミングに対応している機種である必要がありますので、ご自分の利用予定の機種について、各キャリアのホームページで国際ローミングへの対応可否について、事前に確認しておく必要があります。
① 自前携帯のSimロックを外してSimフリー化する
携帯のSimロック解除は、各キャリアのショップのほかインターネット等でも手続きができますが、以下のような条件を満たす必要があります。
- Simロック解除機能がついた機種であることが必要
- 現在利用中の端末を割賦契約としている場合は残債を支払う必要がある
- Simロック解除の手数料が無料~3,000円ほどかかる
- 新規契約から半年間以内の携帯については、Simロックを解除できない
- 契約完了後、90日以降の端末に関してはSimロックを解除できない
そのほか詳細にについては、各キャリアの該当ページでご確認ください。
② Simフリーの端末を新たに購入する
端末としてiPhoneにこだわりのある人は、各地のアップルストア(実店舗)やアップル公式サイトで、回線契約をせずに、SimフリーのiPhone端末のみを購入することが可能です。
特に端末にこだわりがなく人は、いわゆる「白ロム」として販売されているその他のSimフリー端末を購入することも可能です。これに関しては、多くの専門ネットショップで取り扱いがありますが、Amazonや楽天でも幅広い機種の取り扱いがあります。
海外用のプリペイドSimカードの購入方法
Simカードには、3種類の大きさがあり、標準Simカード、Micro-Simカード、Nano-Simカードのがあります。自分が海外で利用したいSimフリー端末に適用できるカードのサイズを事前に確認したうえで、Simカードを購入する必要がありますが、Nano-Simカードを購入しておけば、変換アダプタ―を利用することで、Micro-Simや標準Simにも適合させることができます。
① 現地にて購入
海外ではSimフリーの携帯端末が一般的なため、Simカードについても、空港の自動販売機のほか、各都市のキオスク、スーパー、携帯電話ショップなど至る所で入手可能です。
また、プリペイド料金のトップアップ(チャージ)に関しても、インターネットでもちろん実施可能なほか、キオスクでバウチャー購入したり、ATMで振込したりなど、様々な方法に対応しています。トップアップの仕方の詳細については、Simカードを購入した時に、説明書がついていることが一般的です。
② 日本で事前に購入していく
海外で使えるSimカードについては、最近は日本でも販売されており、Amazon等で容易に購入できます。日本にいる間に購入しておいて、日本語サポートを受けて事前に設定を完了しておけば、現地でSimカードのセットアップがうまく行かず不安になる、といった事態を回避することができます。
まとめ
海外出張での携帯利用に関して、「Simフリーの自前携帯+海外用のプリペイドSimカードの購入」で対応することを考える場合には、通信料が比較的安くなるメリットがある一方、海外用Simカードに入れ替えている場合には、国内携帯の電話番号で受信できなくなるデメリットに注意する必要がある。
現実的な対応として、既存の携帯のほかにもう一台、安めのSimフリー携帯端末と海外用プリペイドSimを準備する(つまり、海外用の携帯電話をもう一台準備する)。