海外出張の体験談 ~ 中国・上海
「年齢」、「性別」
50代~・男性
これまでの海外出張の「経験」
頻繁にある
「職業」と、今回の海外出張の「目的」、「滞在期間」、「同行者」
小さな会社を敬遠しております。出張の主たる目的は買い付けですが、様々な付帯的なオペレーションの為でもあります。
同行者は部下一人
仕事をすすめるうえで、文化の違いなどで、苦労したこと、失敗したこと、反省点をおしえてください。
中国の文化、歴史、風習、政治経済、現代的な一般常識を持ち合せていることが大事です。
私は過去20年近く、100回以上の出張経験と、数年間の駐在経験がございますので、
中国の事情については精通しておるつもりです。
当然、当初はわからないことだらけでした。
最も注意しなければならない点は、権利に敏感だという事と、スピード感です。
中国のビジネスマンは権利にとても敏感です。
利権を一手に引き受けて、資金を即回収したいと願っている人が多いのです。
他に渡さず、自らが取り仕切る為に、自社又は自分をとても大きく見せて、
契約をしないと損をするという態度を取る人がとても多いです。
周到な準備と、人物評価に対する眼をきちんと持っていないと、
大きさだけに惑わされて、後悔することになります。
私は契約で失敗した事はありませんが、多くの同僚が失敗しているのを、
つぶさに見て来ました。
その大半は、中国人の大風呂敷に惑わされて契約して失敗しています。
それを見極められるだけの技量とスキルと経験が必要です。
又、スピードは大事です。
その場で判断できないと、間違いなくビジネスチャンスを逃します。
日本の様に、社に持ち帰って検討した上で、お返事致します、
などという悠長な対応をすると、その瞬間にチャンスは消え失せます。
商談の場では、一発勝負と心得ておいた方が、日本人には良いと思います。
中国人はとにかく即決します。理由も明確です。
不明瞭な言動は慎む事です。
仕事以外の場面で、楽しかったこと、苦労したことなど
楽しい事は多々あります。
最大の楽しみは食です。
本場で中華料理を食べる事ができるのですが、こんなに楽しく嬉しく美味しいことはありません。
経済が発展していますから、日本のレストランと同様な価格のお店もありますが、
一般庶民が脚を運ぶ街の中華料理店に行けば、驚くべき程に安いお値段で、美味しい中華料理を食べる事ができます。
日本のガイドブックに掲載されている様なお店はお薦めできません。
あくまでも地元の人達が通うお店がお勧めです。
中国語ができなくて、何とかなります。
思いきって街を歩く事が大事で、その結果、楽しく嬉しい発見が待ち受けています。
中国の治安はとても安心です。日本の環境と変わりません。
安心して街歩きを楽しんでみることをお勧め致します。
次に、友人を作る事です。
ビジネスで食事会を共にするだけでも大丈夫ですし、
前述した様に街を歩くだけでも友人を作ることは可能です。
特に上海人はひとなつっこく、外国人に慣れているので、気軽に話しかけて、知り合いになる事ができます。
言葉が話せなければ、筆談でもオッケー。
とにかく胸襟を開く事です。
ビジネスでも同様ですが、胸襟を開くと見えてくる世界が変わります。
海外出張に際して、日本からもってきて便利だったもの、なくて困ったもの
基本的に上海への出張では、日常の身の回り品以外に持って行く必要がある物はありません。
下着やシャツなど、必要な物以外は、極力ビジネストリップには持参しないのがお勧めです。
人によっては、梅干しやインスタントみそ汁など、日本食をどうしても持参するビジネスマンがおられますが、
愚の骨頂です。
郷に入らば郷に従う。これが何よりも鉄則です。
相手国の食事を受け付けられない人は、海外で仕事をするのはやめられた方が宜しいでしょう。
上海は大都会です。一面東京よりの進んでいます。一方で日本の下町の様な風情もそこかしこに残っています。
ですが、基本的に世界的な大都市ですから、手に入らない物はありません。
むしろ日本よりも世界の物で溢れているという事実を認識して頂くと宜しいかと思います。
ですから、日本からわざわざ持参する必要は、身の回りの物以外必要ありません。
海外でのビジネストリップはとにかく身軽に行くのがベストです。
そして必要な物がある場合は、現地調達すれば済みます。
ですから、日本から持参して便利だった物も、無くて困った事もありません。